chomoshのブログ

だいたいゲームのこと。

【ネタバレ】『君の名は。』ぼくは生まれ変わっても神木隆之介にはならない

ご無沙汰しております。ちょもすです。今の状態は鬱です。

 

なんで僕がいまやるべきことをほったらかしてこんなブログを書いているかといえば、そりゃあもう『君の名は。』を昨日の夜に見て、はじめて迎える朝だからです。

 

タイトルにも書いてありますがネタバレを存分に含みます。ぼくはこの映画を万人に見ろと薦めることはしませんが、そういうのを気にする人は今すぐ映画館に行ってきましょう。神木隆之介ファンの女子の波に揉まれながら。

 

ぼくは瀧くんではなく、神木隆之介でもない

 

いやね、もうそこに尽きるんだよ。映画そのものは絵も綺麗だし、話も予定調和で終わるし、決して悪い映画ではないと思うんです。見た後に出てきた感情は、少なくとも決してトリンドル怜奈の『リアル鬼ごっこ』をみたときのそれではなかった。

 

movies.yahoo.co.jp

 

ただ『言の葉の庭』を見たときにあったような、心に響くものがあまりなかったのはなんだったんだったのかって考えると、どうも瀧くんに原因がある気がするんですよね。

 

この映画って、瀧くんが放課後に男三人でカフェに行って店のデザインをどうこう語るような、あるいはオシャレ係数が爆発しそうなレストランで働いているような“東京のイケメン高校生”だったから、三葉ちゃんが好きになったと思うんですよ。

 

ぼくは産まれて26年間東京で暮らし続けてるけど、放課後にカフェに行ったことはないし、高校時代に三国志大戦のゲームデザインに思うことはあっても、カフェのデザインについて思うことはなかった。

 

『言の葉の庭』の主人公は冴えない坊主だったから、ぼくの人生がなにか間違っていたらこうなっていたかもしれないという気持ちになった。けれども、ぼくは多分何度生まれ変わっても瀧くんにはならない。というか神木隆之介にならない。だから三葉ちゃんはかわいいと思うけど、ものすごく遠い存在でしかなくて、彼らのやりとりを見ていても「うらやましいなあ」という感想にしかならなかったんだよ。

 

物語序盤の「イケメン高校生だったらなあ~」の三葉ちゃんのくだりからもうそういう気持ちになってしまったので、やることなすことこいつらはアホなんじゃないかという、粗探しモードに入ってしまった。

 

忘れないように手のひらに名前を書きあおうって流れの中で「すきだ」って書くの完全にサイコパスだし、3年の時間差があることをネット上の日記書いてて気づかないのはどんだけ画面を見てなかったんだとか、そういうのですよ。別にね、都合のいい展開が嫌いなわけじゃないですよ。でも、彼らは本当に物語にとって都合のいいところだけ忘れるし、やってることがアホ丸出しなのになんだかんだ成功してしまうのを見ると、「やっぱりイケメンと美少女ってすげえんだなあ」とかそういう感想になってしまうよ。穿ったオタクとしてはさ。

 

僕が最近の「ダメな主人公/完璧超人な主人公がハーレムを形成する」オタクアニメに毒されすぎているのかもしれないけど、そのことを自覚した上でも、ぼくは瀧くんにも、神木隆之介にもなれないと感じる。ティアマト彗星が近づいて美少女と体が入れ替わっても、僕が一方的に美少女を救おうとして失敗する未来しか想像できないもの。

 

一番のツボは変電所の爆発シーン

そんな中唯一僕は噴き出してしまったのは、おっぱいを揉みまくる三葉ちゃんに対する妹のリアクションではなく、先輩にかわいげな裁縫をするシーンでもなく、変電所が爆発するシーンだった。火力がすげえ。

 

高校生の爆弾だし停電させるくらいのものだからそこまで大規模じゃないと思っていたのに、いざ爆発したらラピュタの雷みたいな爆発の仕方をするから思わず噴き出してしまった。そのことを上映後に知り合いに話してみたら、「あそこで笑う奴はさすがにサイコパス」とか言われて非常に不服でした。どう考えても一番面白い。全然印象に残ってない人は二度目を見にいってぜひ注視してみてほしい。火力が異常だから。ぼくがぱっと連想したのはACスレイヤーのビッグバンアッパーだった。

 

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RADWIMPSはすげえ

RADWIMPSっていうと「おれの流れるようなイングリッシュを聞け」みたいなイメージがあってそこまで好きではなかったんですけど、この映画のRADWIMPSの楽曲は素直にすごいなと思いました。めちゃくちゃ合ってるしね。

 

音楽が流れはじめるだけでテンション上がるもんな。もっと聞きたいってなるし、どれだけ瀧くんと三葉ちゃんがアホでも、千駄ヶ谷~代々木間ですれ違ってあまりにも運よく出会って「“むすび”があればこの世の出来事は全部丸く収まるんじゃねえか???」とか内心キレそうになってても、最終的に“なんでもないや”が流れてきて「やっぱりRADWIMPSなんだよなぁ~」ってなるのはすげえよ。音楽の力を久しぶりに感じた。

 

 

総評

生きることは、つらく、きびしい。

 

 

 

それじゃあまた。