シャカシャカするカードゲーマー達
CoJも他のTCGからやってきた人達が多くなってきたのか、Aimeカードを複数枚持ってシャカシャカしてる人を最近チラホラ見かけるようになったと思います。
あれって、ゲーセン系の人々からすると何やってんだみたいになるんですけど、カードゲームショップなんかだとよくある光景です。複数枚のカードを持ってシャカシャカするの。あれって手札をシャッフルする(相手にどれがどのカードかわからないようにする)という名目は一応あるものの、ほとんどの人が手癖としてやっているものだと思います。今日はそのへんについて思うところがあるので、ちょっと書いてみます。
実際に見てみる
参考動画をどうぞ。
左側のプレイヤーが開幕から激しく手札を入れ替えている様子。
TCGに馴染みがなくても、この流れから頭のキレる人ならわかると思うんだけど、このシャカシャカする行為はTCG界隈ではあんまり良い行いとはされていない。確かに見てるとちょっとせわしなさはあるよね。どちらかというとバッドマナー的な感じで、「相手がシャカシャカしたら使ってもよい」みたいなネタカードが作られたりとか、公式の動画でシャカシャカするのはやめようみたいな動画があるところもあったりする。
でも実際にはやる人は後を絶たないし、僕もどっちかというとクセでやっちゃうタイプなんですけど、それって悪癖以上の何かがあるんじゃないかな~とか、なんか原因があるのかなってずっとぼや~っと考えてたんですよ。で、ある時に下の動画を見てハッっとなったんですね。
羽生さんでも扇子をパチパチする
17:50~
羽生:そこで考えてることってかなりイライラすることなんですよ。
つまり、こうやっても、こうやっても、こうやっても中々うまくいかないっていう状況を考え続けてるっていう意味なんで、そこですごくこう、あの、ストレスが溜まるというかですね、イライラするんですね。扇子にぶつけてるんですよ要するに(笑)
茂木:やっぱり思考回路だけは活性化してるんだけど、あんまり体も動かさないから抑制かけてるでしょ。一部が活性化して抑制かけてるから、どうしても活性化しているエネルギーが出ちゃうんだと思うんだよね。
羽生:でも相手の手番の時にやると嫌がらせに近いんで(笑)、まあ自分の時にやってることが多いと思いますけど(笑)
すごいでしょ。
そりゃ色々違いはあるよ。羽生さんはすごい人だとか、扇子はなんかちょっと上品っぽく見えるとか、相手の手番の時はやらないって言ってるとか、まあ、あるんだけど。でもやっぱり行為の本質は同じだと思うんですよ。扇子をパチパチするのも、カードをシャカシャカするのも。考えて、イライラして、それが体の動きとして出てしまう。羽生さんもあんまりいい行いじゃないというのは自覚しつつも、パチパチする行為をやっちゃう。そっくりでしょ。
そうするとなんか自分も許された気になるよね。なんだ羽生さんもやってるじゃん、って。
たいへん恐れ多くも僕の話になってしまうけど、この動画を見た時にすごくピンときたんですよね。子供の頃将棋を指していた時には、考えてる時に上下に揺れてたり持ち駒ペシペシやってたりしたし、三国志大戦をしている時には、カットイン中に暇があれば赤ボタンをリズムよく押したりしたし、コードオブジョーカーをしている時には、無意識にリズムを刻んでたりする。というかリズムをすごく重視する。人身御供の「ピピピピピピ……ペンペン!」とかね。
これもあくまで経験則でしかないけど、僕の身近にいたゲームのうまい人達って、ゲーム上全く関係ない手癖を持っている人が多かった気がする。この前mondialさんのプレイ後ろで見てたけど、墓地確認のテンポが小気味よかった。関東にもそういう人何人かいるし、なるほど確かに「考えている人ほどイライラしている」という仮説が正しいんであれば、強い人ほど妙な手癖があってもおかしくないわけだ。
まあその、本人の手癖が他の人からしてみればうざいパターンはかなりあると思うよ。僕もCoJやってる時に隣で100円玉をシャカシャカやってる奴が耳障りでキレそうになったりするけど。とかいって僕も100円遊びたまにやっちゃったりするんですけど。
プレイマナーとしての問題は確かにある。やらないで済むならやらないに越したことはない。そこは間違いようはないんだけどね。
肯定的シャカシャカおじさん
Every Day Kibler's Shufflin - YouTube
もうここまで行ったら一芸だよね。何やってんのかよくわかんねえし、キブラー本人もよくわかってねえと思う。
少し前のmtg関連のニコ生は結構見てたけど、少なくともその中でキブラーがシャカシャカしてて、否定的なコメントをされてるのはあまり見なかった。「すげえwww」みたいな感じの肯定的な意見がほとんどだったよね。
だから多分突き抜けちゃえばいいと思うんですよ。芸術的手癖を目指すというか。中途半端な奴が中途半端にやってると不快が先行するんですよ。自分の考えているイライラを発散しながらも、周りにいる人達や対戦相手を不快にさせないためには一芸にしてしまおうという。そうすれば誰も不幸にならないんじゃないかなあ、と思う。
全然現実的な話じゃないんですけどね。でもまあそういうことなのかなって。あるいは、「あのクソみたいな手癖うるせえけど彼は今必死に考えてるんだな、許してやろう」みたいな寛容な考え方が浸透すれば優しい世界が生まれるのかもしれないけど、それもないか。ないな。
特に結論はなく、羽生さんが僕のモヤモヤを解消してくれたという話でした。
それじゃあまた。