第一回FRESH!杯に参加して心底バカにされた話
ちょもすです。
土日は『第一回FRESH!杯』に参加してきました。結果から言うと優勝できました。“大吉”だったのと、応援していただいた皆様のおかげです。ありがとうございます。
今回はこの大会に参加していくつか感じたことがあったので、参加の経緯から振り返って、どういう流れがあって僕がああいう表情で優勝したかについて書こうと思います。デッキとか知りたいオタクの人々は、近日中に別のところに記事を上げようと思うので、Twitterをチェックしていてください。
参加に至った経緯
あるとき知り合いの方から、こういう大会がある、ということで上記のページのURLを教えていただきました。確認してみたところ日程的には問題なさそうだったけれど、【賞品】のところに【リアルプロモカード 全8種類セット】としか書かれていませんでした。
「配信もあるし魅力的ではあるけど、正直賞品はイマイチだし、土日を使ってまで出る大会じゃないかなあ」
とそのときは感じたので、参加を見送ることに。
その2~3日後、なんとなしにもう一度同じページを見ると、【賞品】のところに追記がされていました。それが【優勝トロフィー】と【番組出演権】と【賞金(検討中)】という記載です。
それを見て僕は
「おお。なんか優勝賞品が豪華になってる。元々興味はあったしじゃあ行ってみるか」
と感じたので、参加フォームにTwitterIDやランクなどの必要事項を記入して、参加を決意することになります。
大会前のDM
大会一週間前の金曜日、あるDMが僕のもとに届きます。送り主はFRESH杯の告知・運営などをしていると思われるGAMYというアカウントからで、内容は要約するとこうです。
・シャドウバースのトップランカーを招く番組を企画しているのできてほしい
・日程は「明日」か「その二日後」か「さらにその三日後」
一番最初に感じたのは「大会運営以外にも送ったTwitterアカウントの情報使うんだな」ということですが、まあそれはさほど気にすることでもありませんし、何よりただのゲームオタクを番組に使ってくださるというありがたいお話です。
ただし、僕にも他の用事くらいはあるし、拘束される時間帯や出演料について書いていなかったので、条件を教えて頂いてから返事しても構いませんか、という風に返答をすることにしました。
そして、その質問に対する返事を要約するとこうです。
・時間は夕方から夜にかけての3時間程度
・出演料はなし(交通費は出る)
別に、出演料がないからといって僕がそういうお話を断った、というわけではありません。僕を使っていただけるということに大変感謝はしているけれど、さすがに急すぎるし、この条件だと他の用事や記事の仕事を優先せざるをえないと判断して、そのときはお断りすることにしました。
大会二日前
そんなことがあった後だったので、審査の結果はじかれるかもなあとなんとなく思っていたのですが、大会二日前の22:30に連絡がとどきます。内容を要約するとこうです。
・あなたは審査に受かった
・参加の意思があるなら明日の正午までにフォームに登録をしてほしい
これまたあまりにも急すぎる話だったので受け取ったときは正直びっくりしましたが、それでも忙しい中で大会の運営を頑張ってくれているんだろうなあ、仕事遅くまであって大変だなあ、と思ったし、夜中のうちに入力をすることにしました。
大会前日
審査に受かってからどういう大会であるか、細かい部分を確認しました。正直BO3ということは見逃していて当日ルネさんにルールを聞いたら判明したくらいで、何を細かく確認したんだという話なんですが、それでも僕が確かに確認したのは「大会の様子を全試合生放送致します」という一文です。
正直僕のシャドウバースの実力なんかたかが知れている(知り合いのN浜君が強すぎて自信が全くない)し、どちらかというと配信に写ったときにどうやって見てくれる人を楽しませようか、ということを考えていたんです。ましてやAbemaTVという素晴らしいプラットフォームで映るわけですから、何かしら考えておかないと失礼だと思いましたし、大会見てねってTwitterで言っちゃった手前、僕がなんか面白いことをやってくれると思って見てくれる人に申し訳が立たないじゃないですか。
だから色々考えてたんですよ。勝ったときのリアクションとか、負けたときにどんな捨て台詞を吐こうかとか。出場するらしいルネさんを倒してしまったらどうやって煽ろうかとか。大した時間じゃないかもしれないけれど、それでも一応準備はしていました。
大会一日目の土曜日
それで「負けてもいいから傷跡を残せればいいな~」なんてテンションで当日に会場に到着したら、スタッフの方があっさりと「配信機材のトラブルで、Bブロックの方9人は配信されません」という。
正直少し疑問には思っていました。放送時間の尺を考えれば、どうしたって全試合放送は難しい。でもそれは放送のプロの方がやるって言ってるんだからできるんだろうと僕は信じていたし、期待してもいたんです。
それなのに配信機材のトラブルなんていう誰がどう考えたってわかりやすい嘘をついてプレイヤーを納得させようとするから、本当にがっかりしました。そんなドラえもんよろしくスーパー配信機材があるわけありません。
だいたい、それにしたってやり方があるはずです。AブロックとBブロックの試合を一部抜粋して配信すれば公平感が出るし、大会進行的に問題がなさそうなのにも関わらず、Aブロックの試合だけを配信するといいます。
そこで事前に決められたトーナメント表を見てみれば、Aブロックには人気のある人やRAGEのファイナリストの方々がてんこもりで、ああもしかしてこれはそういうことなのかな、と思わざるを得ませんでした。だとすれば、Bブロックに追いやられ、配信されないと言われた僕達は、一体なんなのでしょうか。
時を飛ばして二日目の大会終了後にスタッフに「今回は申し訳ございませんでした」という旨を伝えられたので、「どういう機材がトラブってなかったら昨日は全試合放送できたんですか?」と聞きました。その答えは「実は大会がさし迫ったタイミングで、全試合放送できないことが判明してしまって……」といいます。心底頭にきました。
出来ないのに出来ると告知したそのずさんさを恥じるべきだし、その結果プレイヤーを釣ったことを正式に詫びるべきだし、少なくとも判明した時点でその事実は伝えるべきだし、百歩譲ってそれすら出来ないとしても、くだらない嘘で誤魔化そうとするのはありえません。配信を盛り上げようと協力しているプレイヤーをバカにしている以外考えられない。
僕に初日で運なく負けてしまった人も「配信用のデッキを用意していたのに使えなくて残念。配信で見せたかった」という旨を言っていました。配信されるから参加を決意した人もいるし、配信されるからそのために準備をした人も僕だけではないでしょう。自分が配信に出るからといって告知をした人もいるでしょう。そういった人の時間を、意思を、発言を、尊重しているとは到底思えない対応でした。
それだけではありません。気づけば大会概要のページの賞品にあった「賞金(検討中)」が最初からなかったかのように綺麗さっぱり消えています。参加者に何の断りもなく、です。
賞金がないことは別にいいでしょう。賞金を出そうと思う気持ちがあっても、法律的に大変で断念せざるを得ないということもあるでしょう。 それでも、賞金でプレイヤーを釣ったようになってしまったことに対して、あるいは意図的に釣ったことに対して、何事もなかったかのようにしていることに対して、公の場で説明するべきではないでしょうか。現に二日目に残った4人のうち4人が、「賞金が出るのを見て参加登録をした」と言っているんですから。
そうしないのは結局のところ、僕らは餌をチラつかせれば釣れ、実際には餌が無くても怒ることのない、よく釣れるアホな魚だと思われていること他ならないわけです。
話を戻しましょう。Bブロックで配信されない組が案内されたその部屋も、決して褒められたものではありませんでした。
“対戦台”に着席しろと言われたので着席します。よろしくお願い致します。 pic.twitter.com/ARJud7uL16
— chomosh (@chomosh) 2016年11月26日
僕らのブロックは別室の豚小屋みたいなところに押し込められてるんですが、隣の部屋から「今日はよろしくお願いしまーす!」とか賑やかなリハーサルの声が聞こえてきて社会の厳しさを味わってます
— chomosh (@chomosh) 2016年11月26日
隣の配信に乗ると邪魔なので私語厳禁です。よろしくお願いいたします。
— chomosh (@chomosh) 2016年11月26日
豚小屋は言い過ぎています。しかし、不公平にも配信されないという事実のうえに、この仕打ちを食らったものですから、思わず大げさに豚小屋と書きました。
シャドウバースの大会を開いてくれるのはありがたいことです。大会を開くスペースを確保するのも難しいでしょう。だから急遽作られたと思われる、モニターや椅子が散乱しているこの部屋に通されるのも幾分仕方がないことかもしれません。
それでも、僕が受けてきた数々の対応の雑さと合わせて考えてしまうと、番組に招待した歴戦のマスタープレイヤー達を【よく釣れる魚】だと思っている、と感じざるを得ませんでした。シャドウバースで焼畑農業をする上で、視聴者数を稼ぐ道具か何かだと思われている、そう思いました。
幾分事実もあるでしょう。あなたがたにとって、ゲームオタクは、一般人は、厄介な存在だと思います。だから、それをないがしろにするのは構いません。調子に乗ると厄介な奴はたくさんいます。でもその思いはどうかうまく隠しておいてほしい。でなければ、自分を【よく釣れる魚】だと思っている人間の給料のために、誰が番組に協力しようというんでしょうか。
大会二日目の日曜日
配信を見ていただいた方はその表情でわかったかもしれませんが、そういうことがあったので、とにかく僕はこの番組に協力することに懐疑的でした。それでも、僕を応援してくれる人がいること、昨日期待を持って訪れ配信されずに負けてしまった人のことを思えば、番組に出ないという選択肢はありませんでした。
結果としては優勝しましたが、嬉しくはありません。
言いたいこと
ここからは少し文体を崩す。
僕が思うのは、さも番組出演権が栄誉であるようなことみたいに皆さん言っていたけれども、シャドウバーストップランカーの番組の出演に示された条件の一つは、【明日】【0円】だったことを思い返してほしい。再三言うけれど、別に条件に文句を言っているわけではない。
ただシャドウバーストップランカーの価値を【0円】と判断した企業が、さもそれが栄誉であるかのように賞品として提示してくるのは狂っている。番組に協力するのは構わない。シャドウバース界隈を盛り上げる企画があるなら僕はできるだけ協力したいと思っているけれど、この番組の先に、シャドウバースが盛り上がる未来があるとは到底思えない。
出演料が出ていると思われる皆様の後ろで一人立たされ、BO5をやりきった後に送られる権利が【明日】【0円】を提示する企業からのオファーである。おめでとうございますと言われても、一体何がおめでたいのか。賞金で釣られ、生放送で釣られ、そのどちらも嘘で、手にしたのは0円だ。
賞金(検討中)はこっそり消滅させておいて、堂々と視聴者に金を配るのはさすがにバカにされてるとしか思えないんですけど……
— chomosh (@chomosh) 2016年11月27日
それを黙って見ているプロの人らにも僕は怒っている。これだけゲーマーが嘘をつかれ、騙され、それでも問題にならないとタカをくくられ、視聴者数稼ぎの道具にされて、なぜ憤慨しないのか。真剣にゲームをやって、真剣にゲームを考えている人間をこれだけバカにする番組があって、どうして平然としていられるのだろう。あなた方が仕事として取り組んでいるもののプレイヤーがこんなにもバカにされて、何故悔しくないのか。泣きたくはならないのか。
こんな番組がまかり通る世界で、シャドウバースの強さがステータスになるわけがない。今日の決勝で戦ったsoomyaさんは試合後本当に悔しがっていた。僕が声をかけるのもはばかられるほどに、悔しがり、反省していた。この大会のために真剣に取り組んでいなければ、人間はあれほどに悔しがらない。自分の人生を捧げて、精一杯このゲームに取り組んだからこそ、負けたときあれだけ悔しそうにするのだ。
本当に悔しそうにしていた一人の選手を、あの番組のスタッフが誰か一人でも真剣に受け止めてはいたか。それだけ一生懸命にこのゲームに取り組んだプレイヤーすらもあざ笑っているとしか思えないこの番組を、僕は本当に軽蔑している。
このゲーマーをバカにしきった体制が変わらない以上、AbemaTVからの出演依頼を受けるつもりはありません。
それじゃあまた。