chomoshのブログ

だいたいゲームのこと。

『みんはや』が雑に面白い

ちょもすです。

 

みんなで早押しクイズ

みんなで早押しクイズ

  • Takatoshi Kobayashi
  • ゲーム
  • 無料

 

最近知り合いのうちの一人がクイズ系のYoutube動画にやたらハマっていて、その流れから「オタク、クイズで殺すわ」と言われて掘り出されたのがこのスマホアプリ『みんなで早押しクイズ』、通称『みんはや』。

 

このゲームに特別な要素は全くと言っていいほどない。本当にただの早押しクイズで、1:1のランクマッチと複数人でのフレンド対戦が簡単にできるっていうだけのアプリなんだけど、これが何故かやたらに面白い。

 

本当にボタンを押して解答するだけなので、操作のハードルは一切なく、誰にでもできる。ルール説明がなんら必要ない点は言うまでもなく素晴らしい。

 

最初から遊べるCランクの問題もちょうどいい難易度で、単語から連想して即答えられる問題もあれば、少し難しくても答えがわかった瞬間に「あ~それね」となる程度の難易度。浅瀬でも楽しく遊べる調整が神。

 

早押しクイズというゲームがもつそのものが持つ面白さもちゃんと引き出されていると思う。例えば「ボタンを押してから5文字程度は文章が流れることを利用してぶっ放し気味にボタンを押す」とか、「ライフに余裕がある時は“一文字目を見ればわかりそう”と思った瞬間に押す」とか、「リーチ者がいる時はライフに余裕がある奴が突撃する」とか、そういったやりとりもゲーム的でとても楽しい。

 

解答の押し間違えで産むドラマなんかもある。知り合いと遊んだ4人対戦で、「スパイダーマン」と答えれば勝利だった時の「スパイダーマシ」はさすがに皆で笑ってしまった。

 

“特段のクイズ超人がいない限り”、割と誰でも勝ちうる点も素晴らしいと思う。オタクばっかり集まると全員芸能の問題に弱すぎて、多少でも芸能に通じてるとそのジャンルで圧勝できるとか、それこそ問題がスポーツに偏ってアベレージの高くないスポーツオタクがうっかり勝っちゃったりとか、人間多少なりとも知識の偏りはある訳であって、それがゲームの展開に影響を及ぼすデザインが今更ながら素晴らしいと思った。遊ぶ知り合いが変わればゲームの様相も一辺する。知識の偏りがゲーム上のステータスとして可視化されるような、そんな感覚が面白い。

 

……なんか正直ほめ過ぎな気がしてならないんだけど、それくらい“ただのクイズ”が衝撃的に面白かったんですよ。マジで。

 

課金とゲームデザイン

しかしなんでこれがこんなに面白いんだということを色々と考えてみたんだけれど、その中の一つには、「プレイヤーに課金させなくても構わない対戦ゲームである」点があると思った。

 

その方法に差はあれど、今日びどんなオンラインの対戦ゲームでも維持していくためにはプレイヤーにお金を支払ってもらう必要があって、その点でデザイン上の制約が発生してしまったりする。新カードパックは売るためのレアリティ設定が必要になるし、新キャラクターも売るために強めに設定されることも珍しくない。あるいはアーケードのゲームならプレイヤーの時間当たりのクレジット投入率を気にせざるを得ず、妙なルールが課されることもある。

 

ふとこのアプリを「お金をたくさん儲けることのできるアプリにしてくれ」というオーダーのうえで作ろうとしたとき、一体どんな制約が必要になるだろうと考えてみると、「スタミナ制」だったり、「棋神降臨」だったり、果ては「プレイ時間が定まりづらい早押し制を辞める」といった、没入感の枷になるようなものしかパッとは思い浮かばなかった。

 

別に金儲けが悪だなんていうつもりは全くないどころか、ゲームメーカーにはもっとお金を儲けてほしいと思っているくらいなんだけれど、こうして改めて考えて見ると、金儲けが課せるゲームデザインの制約って結構重いのかもなあ、と思う。

 

ちなみにこのゲームの課金要素は広告の排除と、エモートとボタンスキン。ゲーム部分になんら関係ない部分での課金に留められている。お金に限らず、SNSやら同種のゲームやら、色んな要素がゲームデザインに絡まってくるこの世の中で、妙な要素が絡まないゲームはそれだけで味なのである。

 

 

 

ちなみにフレンド対戦するときは、七問正解で勝ち、三問不正解で失格の『ナナマルサンバツ』ルールが個人的にはおすすめです。ゲームオタクが集まった時には、遊んでみると楽しいかもしれません。

 

 

 

それじゃあまた。