英雄と調整と
ちょもすです。
【カードバランス調整のお知らせ】
— ドラゴンクエストライバルズ公式 (@DQ_RIVALS) December 17, 2018
12月20日(木)に実施予定のメンテナンスにて 一部カードのコスト、体力、効果の調整を行います。
詳細についてはこちらをご覧ください→https://t.co/NTWsXKiDSm#DQライバルズ
詳しい内容が昨日発表されました。
見た時は某加藤先生ばりに「ひゃ~~~」とか言ってました。弱体化は概ね想定通りだったのでともかくとして、《ロトの血を引くもの》も《かれくさネズミ》も《プラズママウス》も、決して弱かったわけではない、むしろ強めとも言っていいカード達が軒並み強化されたからです。
今まで秘密にしてたんですけどうちの家系は代々ロトの血を引き継いでるんですよね
— chomosh (@chomosh) 2018年12月17日
思わず家系の秘密も解き明かしてしまいました。
キャラゲー
最近の『ドラゴンクエストライバルズ』(以下『DQR』)の調整トレンドは「トップを叩きつつ2~3番手を何故か強化する」という手法です。《アスラ王》のときなんかもそうでしたよね。「え!?君が強化されんの!?」的な。
僕はこの手法、今では結構アリだと思っています。僕らには見えていないデータからの考察ももちろんあるだろうと思うし、何より、『DQR』は他のカードゲームよりもそれぞれのリーダーのファンが多く、特定のリーダーが長期間活躍しないという事態を避けるべきだと思うからです。
普通に考えると、『DQR』は各リーダーのファンが他のゲームより多いはずなんですよ。レクサーのファンでレクサーを使ってる割合と、ピサロのファンでピサロを使っている割合を比較したとき、僕の予想ではピサロのファンの方が多いと思うんですね。「レクサーのファンです」って人、あんまり見たことないですし。
『WarCraft』がすごくないとか歴史がないなんて話じゃないんですけど、なんだろう、そこはやっぱり『ドラクエ』キャラの国内人気がすげえみたいなのは、あると思っていて。それでいくと『DQR』は他のカードゲームよりも、かなりキャラゲーに寄ってると思うんですよ。キャラゲー。好きなキャラを使って遊ぶ。思い入れのあるキャラで遊びたい。
勇者に大した調整が入らないどころか《ロトの血を引くもの》が強化されるのは、勇者という属性を大事にしたいんだろうなあと僕は感じます。『ドラクエ』であることを大事にしたいんだろう、というか。
……勇者でもなんでもない《かれくさネズミ》の異常の上方修正は意味不明ですけどね。
ランクマッチと開発
さて、『DQR』がキャラゲーよりのDCGだとして、「全てのリーダーや全てのカードがバランスよく使われる環境を作ればいいのでは?」という疑問はまったくもってその通りです。ですが、そこにはDCGの現実が立ちはだかっているのだと僕は考えます。
普通に考えて、未知のカードプールでカードゲームの調整チームがランクマッチに打ち勝つのって無理なんですよ。無理です。カードオタクがとんでもない分母で毎日フル稼働でカードプールを研究するランクマッチと、限られた人員とリソースで行われるカード開発チームの調整力、そこに差が産まれるのは必然です。
よほどの天才がいない限り、ランクマッチの研究が必ず上回ります。であれば、作る側が想像できる範囲というのも限られていることになります。
でも調整によって特定のキャラが最低限使われるようになってほしい。勇者が活躍する世界であってほしい。そういう命題があった時にどういう調整をするかと考えれば、よほど評価がブレていたとしても活躍できると想定できるリーダーを作ることです。それ自体はそうおかしくないんじゃないでしょうか。
だからといって「どうせ後から調整すればいいし」みたいな開き直り方の調整をされると「本社を燃やしたい」以外の感情がなくなるのでそれはやめてほしいし、できる限り丁寧に作ってほしいんですけど、DCGの現実としてそういう状態があって、そのうえに『ドラクエ』を乗せようとなったとき、今の形になるのは避けられないのかなと。そんなことを調整を見ながら思いふけりました。
……それでも《かれくさネズミ》はおかしいですけどね。
おじさんのぼやきでした。
それじゃあまた。
(C)2017, 2018 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(C)SUGIYAMA KOBO