令和のクレイジーesports、『TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP』を見ろ
ちょもすです。
本日12/21、なんの日でしょうか。はい、『TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP』の日です。
この記事に金銭の授受は発生しておらず、特定の義理もなく、PRではありません。ですので大変正直に申し上げますが、『TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP』とイベント日のパチンコホール、どちらを優先すべきかで言えば僅差でパチンコホールだと思います。
それでも僕が今この文章を書いているのは、暇を持て余した学生と無職の諸兄が、もしも近所のホールのイベント日でないならこれは見るべきである、そう思える大会だからです。
狂乱のesports、『TEPPEN』
僕は『TEPPEN』というタイトルをesportsタイトルだと認識していますが、だとすればこんなに狂ったesportsタイトルは他にないと思います。
時を遡ること前回の『RAGE』。僕が『TEPPEN』の国内予選に参加していた『RAGE』の日、『Shadowverse』の観戦をしている知り合いの平田さんを見つけて開口一番で放った言葉は、「このゲーム、3000万円もらえるんですか?」でした。
『TEPPEN』の素晴らしいところは3000万円をもらいうることです。ゲームを遊んでいたら3000万円がもらえる。夢のようではありませんか。二言目には「大会のYoutube Liveの同接は200人ですけどね」と余計極まりないことを喋りましたが、どうでもいいことです。
先日『iDom』選手が優勝したのが記憶に新しい『Capcom Cup』。『Capcom Cup』の賞金は約2700万円です。何年もの研鑽を積んで、世界各地のプロツアーを一年を通して回り続けて、決勝大会では人間と思えない人々なぎを倒して、全世界で多くの人達が配信を見て応援して、熱狂して、2700万です。
1ゲーマーに2700万円もの賞金が払われるようになったこと自体はとても素晴らしいことだと思います。数十年前には到底考えられないスケールの世界観で、今は本当にゲーマーにとって優しい時代です。
試合を見ていて、この人達は人間の領域を超えているのではないか、と何度も思ったほどです。とんでもないことをやってのけている人達に対して、それが例えゲームであっても、相応の対価が払われるようになったことは本当に素晴らしいことだと思います。
もちろん、例に漏れず『TEPPEN』の世界選手権のプレイも素晴らしいでしょう。スケールの割に異常な賞金額で極めて値段設定は狂っていると思いますが、尋常ならぬ努力の結晶が光るその瞬間が見れるとするなら、賞金なんて本当はどうでもいいことです。今日も非常に高いレベルのプレイが見られるに違いないでしょう。
……違いないのですが。
思い出してください。
『TEPPEN』が実力に大きく依存したゲームなのは今更言うまでもありません。ですが、ある程度以上の実力者が拮抗した時には、特定のカード1枚を引くかどうかによって、人の生き死にが決まりうるゲームです。これは予選で負けた負け惜しみで言ってるのではなくて、世界で初めて2200ptに到達したプレイヤーとしての話として聞いてください。
今の『TEPPEN』の環境では特定のカード1枚を引いた、引かなかったで優劣が大きく傾きます。提出されたリーダーを見ても、“特定のカード1枚”の採用率は極めて高いと予想できます。
もう遠回しに言うのめんどくさいんではっきり言いますね。
3000万円のかかったパチンコ、見たくないですか?
優勝3000万円、準優勝1000万円。その差額2000万を『TEPPEN』で失ったとき、失いそうになったとき、人はどういう顔をするのか。ゲームに集中していてそれどころではないのか。それとも2000万円が影を見せるのか。悔しいのか、満足するのか、運が悪かったと思うのか、実力が足りなかったと思うのか、泣きたくなるのか、やりきったと思うのか。
あるいは運命のいたずらが、極めて実力が反映されるゲーム展開を選ぶのか。
どう転ぶのであれ、僕は見たいです。はっきりと見たい。これが同接200では道理が通らない。広報がクソすぎて人類の損失です。『TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP』は、今冬最も熱いエンターテイメントであると断言します。見るべきです。
楽しむための解説
今読んでいる多くの人は『TEPPEN』のことなど微塵も興味がない人生を送ってきたと僕は考えているので、今日の大会でいくつかのキーとなるパチンコカードを『ストリートファイター』に例えて説明しておきます。今日の試合を観戦するときの参考にしてください。
迸る魔力
『ストリートファイター』のルールをラップバトルに変更できるカードです。『ストリートファイター』のキャラクターは基本的にラップバトルが出来ませんが、これを採用したデッキはラップバトルが出来るキャラクターを選択しているので、ルールを変更すればほぼ必勝です。
現環境は【成長】という、言い変えるなら「ラップは下手だけどストリートファイターは強い」キャラクターが多い環境なのもあって、ラップバトルを仕掛ける戦術が非常に有効です。
対抗するには自身もラップバトルに特化したデッキ(=ミラーマッチ)にするか、ラップバトルを挑まれないことを祈るか。二択です。実際デッキに1枚しか採用できないカードなので、引けないことも十分に考えられます。
デッキリストの中身はわからないので確かなことは言えませんが、恐らくは12人中の9人が採用しており、そのうちの3人は3デッキ中2デッキでラップバトルが可能なダブルラップバトル構成です。ほぼラッパーですね。
引けるのか。引けないのか。それとも引かれても大丈夫なデッキがミラー以外にも存在しうるのか。出場選手がラップバトルに対する新しいアンサーを見つけることが出来たのかどうかは、今大会の大きな焦点です。
双角猛る砂漠の暴君 ディアブロス
『ストリートファイター』の対戦中に、上空から『ディアブロス』突如が降ってくるカードです。モンスターハンターの主要モンスターには当然全ての技にアーマーがついているので、ストリートファイターのキャラクターでは太刀打ちできません。
こちらは「ルールをラップバトルに変更する」ほどのインパクトはありませんが、ストリートファイターは《ディアブロス》が降ってくることを想定して戦っていないので、むちゃくちゃになります。
コントロールをそっくりそのまま奪う《支配された頭脳》が代表的な対策です。ラップバトルとは違い一応戦いの形にはなるので、極めて甚大な被害を受けることを覚悟で真っ向から倒すこともできなくはありません。《ルサキア》や《プケプケ》の攻撃力ダウンや《抗体の活性化》なんかを駆使するとうまく倒せることもあります。
こちらはラップバトルよりも対応策が立てやすいので、各選手のこのカードに対する様々なアプローチが散見できると思いますが、それを鼻で笑って突破してしまうのもこの《ディアブロス》。出てきた時はおおいに盛り上がるシーンです。よく初手で出ます。
死と生の歪み
『ストリートファイター』で負けそうになったら電源を切り、一時的に『パズドラ バトルトーナメント』での対戦に変更できるカードです。
《ウロボロス》の調整によって以前ほど気軽に電源は切れなくなっていますが、影響力は依然として高いカードです。特に“ラップバトルに持ち込まれた場合”でも電源を切れば解決できるのは大きな魅力。
とはいえ一試合中に一回しか打てないうえ、《ディアブロス》や《魔力の奔流》と違いカウンター的な側面が大きいカードなので、使う側も使われる側もシビア。その点、このカードは実力を十分に反映すると言えます。
そもそもこいつは今電源を切りそうか切らなそうかという判断から、勝ちすぎると電源を切られるので、少し優勢な状態をキープして『パズドラ バトルトーナメント』の戦いに備えるといった動きが求められます。
滅多にありませんが、理想的な手札なら相手の墓地が0枚、こちら墓地に8コストが3枚のような状態も作れます。8コストを支払っていきなり0コスト対24コストで戦えるパチンコ的要素も内包しており、目が離せないカードです。
これだけ説明すれば皆さんもそろそろ『TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP』を見たくなったと思いますので、あとは見るだけです。
皆様どうかお見逃しなきよう。 本日13:00。僕も現地で見ます。
それじゃあまた。