一部デジタルカードゲームのPRカードに思うこと
ちょもすです。ご無沙汰しております。シャドウバースは社会のパンチを食らってから自分でもびっくりするほどプレイしなくなってしまい、ぽっかりと時間が空いたわけですが、さてその時間を何に費やしているかと言えば、結局カードゲームをやっています。おそらく江戸時代に黒船で持ち込まれたトランプによって母親が切り刻まれたりなどした前世があるんでしょう。僕はどうにもカードゲームから逃れられません。
具体的に何のカードゲームかと言うと、最近は特にCoJPを熱心にやってました。
CoJやってないです pic.twitter.com/tCMFQXQgjV
— chomosh (@chomosh) 2017年7月13日
公式に呼ばれては「CoJやってない奴を呼ぶんじゃねえ」みたいなことを言われるとやっぱちょっと気にするわけですよ。実際に先月はJOKERランクになれなかったので、エアプと言われても仕方が無い。それはしょうがない。でもだからといってそのまま言わせておいていいのかと言われればそうではないので、できる限りのことをやっていたら今月はサクっとJOKERに上がることができました。海洋トリガーは神。爬虫類より魚類。ギョギョ~っと魚群で威圧すれば蝿魔王もタジタジ。メガジョーの使い方がキモです。
(C)SEGA
しかしAデッキあまりにも強い。平田Sで爆盛りしてたあの頃の気持ちと、関東の豪族乗浜氏に一挙手一投足を見られながら「え?ハデスそこ殴るの!?え?あーすっごい」などと海洋デッキをレクチャーされてたあの頃を思い出しながらプレイしていました。ノスタルジー。しかしそんなノスタルジーな何かで最高ランクに上がれてしまうのが、あるいはこのゲームの癌なのかもしれません。
DTCGはPR商法から脱却してほしい
癌といえば、CoJPのPRのシステムはかなりただならない状況にあると僕は思っています。あまりにもこう……ただならない。
わからない人向けに説明すると、僕を最高ランクに導いた超強力PRカード「海底の楽園」を手に入れるためには、対人戦で青属性(PRがないとあんまり強くない)のユニットを70回盤面に召喚する必要があるんです。あえて今のシャドバ風に言うなら「ニュートラルのアミュレットを40回場に出すとトーヴが手に入る」とかそんな感じです。クレイジーでしょ。
(C)SEGA
どこからこんなクレイジーなシステムが来ているか言うと、元々のアーケードがそういうシステムだったんですね。ミッションをこなすとゲーム内ポイントが手に入ったり、期間中のイベント大会的なものをこなすことでPRカードが手に入った。そして重要な点ですが、そのPRカードは期間中に入手し損なうとしばらくの間入手不可です。
ゲームセンターで定期的にカードゲームをプレイさせる、という名目がある以上は、ある程度仕方のない施策だったと思います。しばらく入手不可能になる強力カードが出ればみんなゲームセンターに行ってプレイせざるを得ない。ちょっと無理してでもプレイヤーは足を運ぶから、ゲームセンターにお金が落ちる。プレイヤーとしては本当はランクマッチをしたいんだけどカードを取りにいかされる義務感があるし、正直めんどうくさいことこの上ないんだけれど、「まあ、わかる」部分があったから、ある程度は頑張ってついていけたんですよ。
(C)SEGA
更にもとをたどれば紙のTCGですよね。カードショップの大会に参加するとそこでしか手に入らないPRカードがもらえる。そうすることでカードショップの大会参加者が増えるから、カードショップが盛りあがる。そういうところからこのPR商法はスタートしていると思うんですけど。
でもじゃあそれって、スマホのカードゲームでやる意味って本当にあるんだろうか、と思うんです。ゲームセンターもカードショップもないゲームで、プレイヤーに“本当はやりたくないこと”をやらせる意味があるのか、ということです。
もちろん全くない、と言うつもりはありません。今やどれだけ自社のアプリに時間を裂かせるかという戦いになっているのは自明の理ですから、半強制的にアプリを開かせるのは大事なことでしょう。でも今の世の中って、PRカードを取るのがめんどくさい、あるいは物理的に無理だとなったときに、「でも頑張ってやるか」よりも「じゃあ別のゲームをやろう」という力のほうが強いと思うんですよね。だってその期間中にプレイしなくても、平等なカードゲームが他にあるわけですから。
もっと深刻なのは新規のプレイヤーからの視点です。新規のプレイヤーにとって金を払って手に入れられないカードがあるカードゲームは、魅力が大幅に減った遊びです。考えてみてもほしいんですけど、前月のイベント日に通った人にしかサラダを出さない吉野屋、かなり不快じゃないですか?
金を払いさえすれば誰でも平等な状況に立てる、あるいはそういう風に見えているからこそカードゲームって面白いと思うんです。紙の時代はショップで買うという手段があったからPRカードはそこまで特別視されていなかったけれど、単体でカードが買えないデジタルでそれをやっちゃいけないと思うんですね。
ゲームを半強制的にやらせるところまでは理解できます。でもそれが唯一無二たるカードの入手に紐づくのはおかしい。百歩譲ってカードに紐づくのはいいとしても、それが金を払ってすら手に入れられないものと交換されるのはやりすぎです。対戦が主でないRPGならまだしも、カードゲームは人と対戦するのがメインですから。自分の使えないカードにやられて負けるのは、極めて不平等に感じてしまうわけです。
カードは環境によって価値が上下するものです。カードゲームは定期的にカードが追加されますし、特にCoJはカードにオリジナルポイントが付与されるので、どんなカードも今魅力を感じなくても将来魅力を感じる可能性があるんですよ。とすれば、別に欲しくないカードも、ゲームをプレイし続けるなら取る必要があるということがあり得るんです。
「このカードはいらなそうだから頑張らない」とか「忙しいから今回のイベントはパス」とかそういう選択肢は極めて取りづらい。何故ならカードゲームが対戦ゲームだからです。一見してゴミカードが新カードで救済されたとき、手に入れられずに泣くのは自分ですから。このPRカードシステムはそのゲームを楽しみたい人ほど、やりたくないことをやらなければならないという状態を作ります。
「勝つためにPRカード取り続けよう」という循環が続いているうちはいいですが、そうした人がふとしたタイミングで取りきれないカードが現れてしまった時に、「もういっか」となりがちです。僕がアーケード版から疎遠になってしまった理由の何割かはこのPRによるものだと思っています。このシステムはやる理由以上に、やらない理由を作りすぎるものだと思います。
PR商法、もうやめにしませんか。せめて後からでも買えるようにしませんか。何もないから吉野屋に行くのに、常連にしか出さない牛カルビ定食を横で食われるなら僕はすき屋に行きますよ。吉野屋がそうしないのは、そうしない理由があるからだと思うんですけどね。
とは言いつつも
ってめっちゃネガキャンみたいになっちゃいましたけど、それでもやっぱりゲームは面白いですよ。CoJP。これだけやりたい放題なカードゲームは他にない。じゃなきゃJOKERまでやらないですよ。ACEの賽の河原みたいな査定で。
次のアップデートは大規模エラッタとかストーリー追加だとかデカめのアップデートで、従来のCoJのレールに沿った路線からは意識的に外してきてると思います。だから予想だにしないことも起こると思うし、純粋にわくわくしてるんですよ。入手不可能な強PRカードのおかげでそのへんを気にする人には薦めづらいんですが、入り損ねた人が入るタイミングとしては今なのかなと思います。
そのPRも頑張り始めた運営チームがなんとかしてくれるに違いありません。思うようにいかない世の中ですが、影ながらに応援していきたいと思います。
それじゃあまた。
『レギオンズ!』をオタクの友人にプレイさせてみた ドラフト&構築編
ちょもすです。またしても続編です。前回記事はこちら。
ダンタリオンドラフト
ちょもす「大方ゲームにも慣れてきたと思うしドラフトもやるか」
Bさん「ドラフトって二人で出来るもんなの?」
ちょもす「できる。というかダンタリオンドラフトに関しては二人でしかできない」
Bさん「なるほど。珍しいね」
ちょもす「これまたざっくりルール説明すると、一人2Pack空けてその中から好きなカードを3枚選ぶ。それが初期手札。選ばなかったお互いカードを混ぜて共有のデッキにする」
Bさん「パックウォーズみたいな?」
ちょもす「そうだね。毎ターンのドローは4枚引いてその中から1枚選ぶ形式に変更。んで、マスターと関係ない色で本来は場に出すことができないカードも、このルールでのみ、追加の1コストを払うことで使うことができる。あとは普通の対戦かな」
Bさん「完全なゴミカードはないってことね」
ちょもす「そういうこと。やろう」
(数試合後)
ちょもす「どう?」
Bさん「相手がどういうドラフトをしたのか、的な部分はわかりようがないけど、カジュアルでいいと思う。どっちかっていうとArenaとか2Pickに近いね」
ちょもす「そのへんよりは初期手札3枚選べる分戦略性は高いと思うけどね。なんにせよパックさえあればその場で遊べるのはいいよね」
Bさん「確かにそうか。強いロードがない時は速攻戦術を取ればいいし、そういうところで攻略できる余地があるのかな。全然関係ないけどちょっと気になったのは、カードテキストが小さくて確認がつらい」
ちょもす「あー、まあそうだね。他のTCGに比べるとイラストが大きくてテキストのサイズは小さいと思う。イラストにどれだけテキストがかかってしまうのか、という部分とトレードオフの関係だから、一概に悪いとも言えないんだけどね」
Bさん「一回覚えちゃえばいいんだろうけどね」
デッキ構築
ちょもす「さて、1BOX分のパックも使ったし、明日来る人用に1BOXだけ残してBOX開けて構築しよう。見た感じ1BOXに最高レアリティが3枚入ってるっぽいね」
Bさん「3BOXも開ければ最高レアリティ以外は大体揃って、あとはシングルとかトレードって感じか。デジタルのカード追加よりは安く済む気がするね」
ちょもす「ブログにも書いたけど、排出はやっぱ緩めっぽい。俺は本当に儲かるのか心配だけど、やっぱ何より遊んでほしいってところがあるんだろうね。上場企業にこの排出はできねえんじゃねえかなあ」
Bさん「リアルなこと言うね」
(3BOX開封後)
Bさん「LR(最高レアリティ)の光り方やばいね」
ちょもす「やばいね。しかし黒緑のLRが1枚も引けなかったこと以外は、デッキが組みやすくていい感じだね。好きな色組んでいいよ。余った奴で組むから」
Bさん「この“妖精女王『エルルーン』”が気になるから赤緑にする」
ちょもす「じゃあ俺黒白ね。“告死天使『アズラエル』”はだいたい毘沙門だからお前死んだよ」
(デッキ構築後)
Bさん「これでいいのかなあ。このゲームの構築全然わからん。難しい」
ちょもす「既存のTCGとは色々考え方が違うだろうしね。最初は結構難しいと思う」
Bさん「とりあえずやってみようぜ」
(試合後)
Bさん「このゲームクソ簡単だわ。テストプレイヤーあまりにも弱い」
ちょもす「いやその“妖精女王『エルルーン』”、俺の知ってるエルルーンじゃねえんだけど。キレそう。勘違いじゃなければ俺の知ってるエルルーンはもっとおしとやかだったんだけど、後の調整を経てゴリラになってる。スタッツもたけえし効果もつええ」
Bさん「こいつはかなり凄いね。リコッテ釣ったらGG。Balanced」
ちょもす「うぜえ。黒緑のLRが出てりゃ除外戦術で戦えそうだけど、黒白だとちょっと遅くてきつそうだなこれ。相性悪めな気がする。ヴァンパイアタッチを打ちまくるモードに入ればなんとかなるんだけどなあ」
Bさん「カードも若干足りてないし、まだ色々とわからないことも多いけどね。とりあえず“エルルーン”が最高なのはわかった」
ちょもす「Twitter調べてたらそいつだけなんか買取価格がたけえ。ハメられた。」
Bさんの感想
ちょもす「とりあえず一通り触ってみたけどなんか感想はある?」
Bさん「オタクゲームだよね。よくも悪くも。一弾から能力語は多いしルールも結構難しいけど、個人的にはカードゲームの第一弾特有の“バニラばっかり”みたいなのが嫌いだから、そこは良かった」
ちょもす「一弾がバニラ多めのゲームは確かにあるね。耳が痛い」
Bさん「構築も難しいと思うし。でもそれがいいと思う。どっかで大会出たいね」
ちょもす「俺、大会出ていいのかなあ……わかんないけど。そう言ってくれるなら何よりです」
……その後は別の二人も合流し、大レギオンズ大会と化したBさん亭。家でランクマッチと向き合うのもいいですが、やっぱり集まってゲームをするのって楽しいんですよ。コミュ障気味の僕ですらカードゲームやらボードゲームをするために家から出るんだから、そこには大きな魅力があるんです。
集まれるならどんなゲームだっていいじゃないかと言われてしまえばその通りかもしれませんが、『レギオンズ!』がオタクの知り合いを誘うのに最適なゲームの一つであることは、間違いないと思います。
『レギオンズ!』、いかがでしょうか。
それじゃあまた。
『レギオンズ!』をオタクの友人にプレイさせてみた スターター編
ちょもすです。前回記事の続きです。
作った僕が褒めちぎっても嘘くさいということと、僕も製品版はプレイしたことがないのもあって、知り合いとプレイしてみようと考えました。思い立って知り合いのBさんに「『レギオンズ!』発売するから土日行きます。部屋の掃除お願いいたします」とゴリ押しで打診したところ一発目で「はい」と帰ってきたのでサクっと成立。持つべき友はオタク。平成の常識です。
Bさん
普段一緒にLeague of Legendsなどを遊ぶ10人ほどのゲームオタクの中の一人。ゲームのコツを掴むのがやたら早い。MOのVintage CubeでChannelからウラモグを出して「このゲーム最高」といった二日後にChannelからエムラクールを出されて「このゲームを作った奴は頭がおかしい」とか言いながらマジギレしたりする。
当日
ちょもす「本日はよろしくお願い致します」
Bさん「よろしくお願いします。ちょもすさんの作った神ゲームの神バランスに期待します」
ちょもす「いやだからほんとにちょっと手伝っただけなんだけど……まあいいや。神バランスに震えろ」
Bさん「早速なんか1BOX空いてるけど窃盗にでもあったの?」
ちょもす「昨日ブログ記事用に1パックだけ開けたんだけど、持ち運ぶ過程で蓋が壊れた」
Bさん「こんないい加減な奴にブログ書かせていいの?」
ちょもす「Bの家が遠いのが悪い。まあともかくさ。俺の言いたいことは『レギオンズ!』がこうして顔を合わせて遊ぶきっかけになってる、ってことなんですよ」
Bさん「デジタルだと中々こうはならないね。確かに」
ちょもす「カードゲームで対戦相手を煽る、という点に関しても絶対にデジタルより紙のほうがやりやすいからね。ウーサーライトブリンガーが「正義の報復を受けよ!」って言うより、俺が「正義の報復を受けよ!」って真面目な顔しながらやったほうが煽り性能が高い」
Bさん「その宣伝の仕方でいいの???」
ちょもす「もちろん煽りだけじゃなくね。その場に居合わせることで起こることってのは想像以上にたくさんあるじゃん。それこそゲームし終わった後に飯を食いにいくだけでも、紙みたいに“わざわざ会わないといけない”状況を作らないと発生しづらいわけだし」
Bさん「確かにボードゲームとかカードゲームって誘いやすいよね。なんとなく飯行こうぜ、ってちょっとハードルがあるけど、ゲームはハードルが低い気がする」
スターターデッキで遊ぶ
ちょもす「とりあえずスターターからやろう。メガネ野郎とロリババアどっちがいい?」
Bさん「キャラ差はあるの?」
ちょもす「こいつら自身にテキストがあるからキャラ差があるように一瞬見えるけど、書いてあるテキストはまったく同じだからキャラ差はない。HSとかシャドウバースと同じで、使えるカードに差があるって感じだね」
Bさん「なるほどね。じゃあ黒緑のコイツにするわ」
ちょもす「そいつ200歳(越え)だよ。俺のばあちゃんの3倍は生きてる」
Bさん「マジかよ」
ちょもす「……さて、理解を早めるためにシャドウバースの用語使ってルール説明しちゃうけど、体力20を先に削ったほうが勝ち。5ターン目までは自動的にPPが増える。5ターン目からはPPを増やすかユニット1体に突進を与えるかのどちらかを選択できる。ラインがあって正面にユニットがいると本体に攻撃できない。毎ターン手札を1枚捨てて1枚引くことができる。だいたいそんなところ」
(ちゃんとしたルールを詳しく知りたい方はルール | 「レギオンズ!」公式サイトで)
Bさん「他のゲームにあったりなかったりする要素だね。だいたいわかった」
ちょもす「あとこのゲームの一番面白いところなんだけど、“タイムライン”システムがある。普通のカードゲームはスペルをプレイしたりユニットが死んだりするとカードは捨て札に送られるけど、このゲームはタイムラインに送られる」
Bさん「タイムラインとかTwitterじゃん。Twitter送りになるとどうなるの?」
ちょもす「ターンが経過するごとにタイムラインの下の方に落ちてきて、一番下までくると0コストでまた使える」
Bさん「Twitterやばくね?無限のリソースじゃん」
ちょもす「大体そういうことになるね。同時にタイムラインにカードが溜まりすぎると何枚かは除外しないといけなかったりはするんだけど」
Bさん「なるほど。カードはたくさんプレイできる方が楽しいし、このシステムはいいね」
ちょもす「そういうこと!百聞は一見に如かずなので、とりあえずやろう」
Bさん「このミスティとかいうティアマトみたいな奴強くね?4/6おかしいでしょ。倒せないけど」
ちょもす「確かに似てる。まあでもティアマトを倒せない奴が俺を倒せるわけないよね」
Bさん「死ね」
Bさん「ロードはさすがに強いね。場に一枚しか置けないだけある」
ちょもす「そうね。5ターン目以降しか出せない分強くなってて、倒せないとそのままゲームエンドになっちゃう奴も結構いる。正直ミスティよりアセロラのほうが1億倍くらい強いと思うんだけど……」
Bさん「いや、3/3とかいう貧弱なステータスだし弱い。じゃあそのミスティにとどめの1点与えて破壊で」
(数ターン後)
Bさん「アコニーの能力起動して本体」
ちょもす「負けたが……」
Bさん「えっ、テストプレイヤー弱くね?」
ちょもす「いやお前スターターの強い所全部引いてるじゃん。イカサマだよ。プロゲーマーだったら解雇だね」
Bさん「意味不明すぎる。いやでも、このゲーム面白いね。今までのTCGだととりあえず1:1交換しとくかみたいなところで、このゲームは1:1交換してもお互いにユニットが戻ってくるからあんまり意味ないじゃん。でも相手のユニットを削らなきゃいけない場面もあって、今までの感性だと手なりでプレイするところを改めて考えさせられるのが面白い。あと勝てる」
ちょもす「うざいけどそうだね。アドバンテージの差をつけて勝つ、みたいなのがないのは新鮮かもしれない。構築だとタイムラインのカードを除外してリソース切れを狙う戦術が取れたりするんだけど。しかし理解が早いなあ」
Bさん「昨日公式サイト読んだら顔を殴れって書いてあったからそれを意識してプレイした」
ちょもす「おいコソ練野郎じゃん。えっじゃあルール説明も実は必要なかったってこと?」
Bさん「おおむねそうかな」
ちょもす「キレた。とりあえずもう一回やろう」
……ダンタリオンドラフト編へ続く。
『レギオンズ!』をダイレクトマーケティングする
ちょもすです。今日はダイレクトマーケティングをしたいと思います。
レギオンズ!
紙媒体のTCG『レギオンズ!』は昨日の6/23(金)にブースターパックが発売した今一番イケてるカードゲームです。スターターはちょっと前から売ってたりします。アマゾンでも買えます。ぜひ買いましょう。
……まあしかしいきなりなんでオタクが売り出してくるんだという話なので、まずはなぜ僕が『レギオンズ!』のダイレクトマーケティングをするのかを説明することにしましょう。
そもそも、『レギオンズ!』を作ったり『ダーウィンズゲーム』を書いたりしているFlipflopsの高畑ゆき先生が、僕がブイブイ言わせてたCode of Jokerのプレイヤーでした。もう本当に初期の頃からプレイされていて、結構強くて、Twitterもやっていて、非公式ながらもアルカナカップの応援イラストなんかも書いていたりして、すげえ人だったんですよ。CoJ村は決して大きいコミュニティではなかったので、気づいたらなんだかんだとゆき先生とお知り合いになっていました。
時を飛ばして去年の冬頃、「ちょもすさん、TCG作るんだけど手伝ってくれませんか!?」と連絡を頂きまして。
いやこれ、本当に凄いのは当時リアルにスーパー無職だった僕を気遣って声をかけてくださったんですよ。元々「クリスマスプレゼント!」とか言って僕の欲しいものリストに入れておいたペヤングを買ってくれる菩薩のような人だったんですけど、もう神越えたね。世の中にこんなありがてえ人がいて、しかもその恩恵を僕が受けていいんだろうかなんてことを思いつつも、ありがたくお話を受けることになりました。
つまりですね。
『レギオンズ!』の製作にちょっと関わっているので、僭越ながら今からダイレクトマーケティングをさせていただく、ということです。
補足
ああでもごめんなさい、絶対に誤解を招くので補足しておきます。あくまでちょっとお手伝いしたというだけなので、「わしがこのカードを育てた」とか「俺の考えた神ルールにひれ伏せ」みたいのはないです。僕のやっていたことと言えば受けた恩を忘れてお菓子をポリポリ食いながら「このカードやべえw」とかいいながら楽しそうに遊んでいただけです。
なんなら最終調整段階の場にも居合わせていないので、恐らく今僕の頭の中にある『レギオンズ!』のルールと、製品版の『レギオンズ!』のルールは細かいところで違うと思いますし、カードの能力に至っては僕の認識と結構違っていると思います。まだちゃんと確認できてなくて申し訳ないんですけど。だからその開発者とかではなくて、開発している横でポテチ食ってた人、という認識でお願い致します。
デジタルから始めた人にこそ、紙のカードを触ってほしい
さて、そもそもの話なんですけど、今シャドウバースでどわっとTCGとかDCGの裾野が広がったじゃないですか。だから多分いまどきの学生はシャドバでカードゲームを初めて触った、なんて人も少なくないと思うんです。
そういう人達は「シャドバでカードゲーム始めた」って言うと既存のめんどくさい感じのカードゲームオタクから「シャドバwwwwからwwwwカードゲームwwww始めたwwww」みたいに絡まれてうざいのであんまり声高には言わないほうがいいとは思うんですけど、でもそういう人がたくさんいるのは間違いないと思うんですよ。
あとFlipFlopsのファン層というか、『ハートオブクラウン』が好きだったボードゲーマーで、TCGはちょっと……みたいな人もそうなんですけど。そういう人達にこそ、『レギオンズ!』はやってみてほしいと思っています。
やっぱりね、キラキラしてるかわいかったり格好良かったりするカードを自分の所有物として物で持つのって、テンション上がるんですよ。もうそこは理屈じゃないんですよね。オタクの本能。
僕みたいな対戦を求めるタイプのオタクですら、レアリティの高い紙のカード使ってると楽しいなってなるんですよ。なんかレアリティ高いくせに大して強くねえ、みたいなカードもキラキラ光ってると強いんじゃないかって勘違いしたくなるし、使っててワクワクする。いやもうこれはそういうもんなんですよ。マジで。
いや正直ね。デジタルと違ってカード持ち歩くのめんどくさいよ。場所も取る。プレイスペースもいる。なんかの拍子にカード傷ついちゃったりもする。そういうところで億劫になるのはわかるんですよ。
でも、身内と面と向かってする対戦ゲームは楽しいし、カードをシャッフルするのは楽しいんですよ。レトロな行為になりつつあることは理解したうえで、一度は触れてみてほしいと僕は思ってます。
イラストがかわいい
イラストも『レギオンズ』を語る上で欠かせないところだと思います。カードリストをざっと見てもらえばわかると思いますけど、かわいいんですよ。マスターに至っては全部日向悠二さんですよ。僕は特別イラストレーターさんに詳しくないし、世界樹の迷宮すらちゃんとプレイしていないけれど、「ああ~この人!」って僕ですらなるイラストが、良いものでないはずがないんですよね。
いや蛮王ベリアルや千年猿タンゲはかっこいいよ。かっこいい。でも、そのあたりのカードゲームが今どういう方向性に舵を切ってるかって、やっぱり“かわいい”に寄ってきたと思うんですよね。
その点『レギオンズ!』は一弾から明確にかわいい。蛮王ベリアルが「ムハァ!」ってしない。いや僕はそういうのも好きだけれど、最大公約数としてどうなの、っていう話はやっぱりあるじゃないですか。蛮王ベリアルはちょっと人に薦めづらいけど、『レギオンズ!』は素直に推せる。
お財布に優しい
レギオンズ!の開封結果ツイートを眺めているけれど、リオンちゃんの言う通りかなり集めやすそうな印象
— SAi@カードゲームおじさん (@SAi_cardgamer) June 23, 2017
こんなに集めやすいTCGがこの地球上に存在して良いのだろうかとガクブルしてます#レギオンズ
レギオンズ、6箱30kでLR3枚ずつ揃うって聞いて正直いてぇなと思ったけど、よく考えたら30kでバ組むってなったら白+死竜位で終わりそうだしかなり良心的では
— ナリタ (@fiberpod) June 23, 2017
しかしレギオンズ封入率優し目かな
— ダイオニ@昇天 (@dairoza) June 23, 2017
3箱でレアまで全て揃って1パックに一枚必ずあるロードと一箱に三枚あるロードレアだけいるのをシングルで買えばいいだけか
あいにく僕もどういう設定になっているかは知らなかったんですが、軽く検索してもこんな感じの感想がボロボロ出てくるので、既存のTCGと比較しても、入手難度は緩めに設定されているんじゃないかと思います。今日実際剥くので、次回にそのへんを踏まえてお伝えしようと思います。
ゲームシステム
さて、ここまで頑なにゲームシステムについて触れてきませんでしたが、ゲームシステムは次回の記事に持ちこそうと思います。というのも、この土日で知り合いの家にボックスとスターターを持ち込んで、複数人にプレイさせようと企んでいるからです。
ぶっちゃけ僕がめちゃめちゃ『レギオンズ!』を推したところでちょっとうさんくさいじゃないですか。普段さんざんむちゃくちゃ言ってる奴が急に特定のゲーム褒めまくってるのは、うさんくささの権化ですよ。文末にあるリンクをクリックしたらペニーオークションのサイトに飛びそうだとか思われてもおかしくないわけです。
なのでそこは公平性を保つべく、今日から始める『レギオンズ!』プレイヤーにプレイをさせて、その反応を別の記事でまとめる、という形をとってみたいと思います。その時に、僕がポテチを食いながら調整したり提案したりしたゲームシステムについて説明することにしましょう。
長くなってしまったので今回はここまで。いや、『レギオンズ!』イケてますよ。イケてる。今日びイケてる紙のTCGを出すっていうことがどれだけ凄いことかも伝えたいんだけど、ここではよしておきましょう。とにかくイケてます。
それじゃあまた。
ありがとうございます
ちょもすです。今日もためにならないブログを書きます。
時代の流れは恐ろしいというべきか、サンキューサイゲームスというべきか、界隈のなんでも屋不足と言うべきかはわかりませんが、先日、ドラゴンクエストライバルズの公式放送にお邪魔させて頂きました。
ドラクエライバルズ超速報! : 【朗報】ちょもす氏が「ドラクエライバルズ」公式放送で座る https://t.co/NpGh5Rpo6a pic.twitter.com/Z2MT93qXm3
— ドラゴンクエストライバルズ超速報! (@FTR_sokuhou) 2017年6月17日
僕が座っただけで記事にするのも気が狂ってるし、それを【朗報】とするのも気が狂ってるし、これでPVを得て飯を食おうとする奴がいるこのインターネットも狂ってますけど、ニュースにしたい気持ちがわからんわけでもありません。
ドラクエ言うたらですよ。誰に言っても通じる偉大なタイトルであることには異論のありようがないわけでして、数ある派生作品とはいえ、その場所に僕がいるという構図がもうなんかこうさ。変な感じするじゃん。すごすぎて。日陰の中でマウントをとっていこうと生きていたら、いつの間にかこんなことになってしまった。
いやめっちゃ嬉しいんですよ。嬉しいのは間違いないし、ありがたいし、もしかしたら次があるかもしれないからそのために努力はするんだけれど、でも同時に、何かがおかしいとも思うんですよ。
「ゲームは悪いもの」と教えられてきて、そんなわけがないと親には言い返して人生を歩んできましたが、心のどこかではやっぱりゲームは悪いものだと思っていました。オタクは犯罪を犯すしゲームをやりすぎれば現実との区別がつかなくなって人を殺す。それが対戦ゲーマーならなおのこと。
もちろん実際にそんなわけはないんですけど、後ろめたいものではあったし、僕の両親はそういうニュースを見て僕に説教をしてきたし、今でも心の中ではきっとそう思ってる。さすがにこの歳になって説教はされないけれど、それでもオタクが暴れたニュースが流れれば、空気はやっぱり重くなる。
だから僕が目指していたのはクソの中の頂点でしかなかったんですよね。クソの主。クソ主。生主みてえだな。クソだけどどうせクソの中でしか生きれないからクソの中で良いポジションを取りたい。そうこうしているうちに気づいた時にはゲーマーが人権を獲得してきていて、僕もその舞台の近いところに上げられてしまったというか。
僕にとっての対戦ゲーマーは殺人鬼で、現実との区別がつかなくて人を殺すオタク。殺人鬼は言いすぎかもしれないけど、それに近しい何か。そんな奴が日本を代表するタイトルのゲーム製作者と並んでるのはおかしいと思う自分もいるんですよ。やっぱり。マジでここに僕がいていいの?なんなら言うほどゲームもうまくないんだけどいいの!?みたいな。
もちろんそれ以上に光栄なことだと思うから、呼んでいただいた以上は諸手を挙げて出させて頂くし、努力もするんですけれども。誤解のないように言っておくと、この思いは今に始まった話ではなくて、諸々の番組やら企画やらに呼んでいただくたびに「いいのか……?」みたいな葛藤がずっとあって。それが今回こう一気にぐわーっときたんだけど。
ゲーマーが人権を得るべく奮闘した方々に今一度感謝したうえで、もうちょっとだけ自分を高く見積もったほうがいいんでしょうね。きっと。でも僕が急に調子こいて「あんた公式放送でたこと、ある?」とか「そういうのは事務所、通してもらっていいですか?」みたいなこと言い出したら最悪じゃん。なんだよこいつ眉毛が三角形のくせにみたいになるでしょ。そうはならないように気をつけながらやっていきたいところです。
いい感じの答えが出たところで今回はここまで。いつになくセンチメンタルな雰囲気でお届けすることによって、恥ずかしくて更新する必要に迫られるのがこの記事の第二の狙いです。
それじゃあまた。
うどんがちょもす
ご無沙汰しております。ちょもすです。
例のごとく期間が空いてしまったので軽めの更新をかけてモチベーションを保とう作戦です。文字数は少なめですがご了承ください。
このニュースを見たときに「過剰接待されてえ」という気持ちと「思ったよりひとごとじゃねえなあ」という二つの感情が沸きあがりました。最近はあちこちに顔を出しているからこそ、ゲームオタクとしての公平性みたいなものを自分の中で保たないといけないよなあ、ということです。今のところつまらないものと面白いと書いた記憶はないですが、つまらないものをつまらないと書く機会は確かに減ってきているので、僕もそろそろ「うどんがちょもすか???」みたいなことを言われそうな気がします。
いやあでもつまらないって書くと角が立つじゃないですか。作ってる人に対してもそうだし僕にとってつまらないものを楽しんでいる人に対してもそう。別に今の感じで死ぬまで食っていこうとは思っていないので「職を失うから」的ウェイトはそこまで重くないんですが、やっぱり人が悲しむのはあまり見たくない心やさしい男なので、多くの人に見られる/話す機会を得るようになったからこそ気を使う部分は増えました。人が絡むとどうしても感情的になってしまうので何かを評価するという視点では出来るだけ人と絡まないようにするのが正解だとは思いますが、そこまで割り切ってやろうとも思えない。
今のところ「うどんがちょもす」と言われても仕方がない反面、僕の中ではセーフラインを越えていないのでセーフだと思っていますが、仮にもし僕がこのクソつまらないゲームをベタ褒めしろといった風に過剰接待されそうになったとき、どうしたらいいのかは少し考えておく必要がありそうです。
結論から言えば過剰接待は享受したうえで「このゲームをやるくらいなら南アフリカの奥地でイージスビショップミラーをやる方がマシ」みたいなことを平気で書くのが一番いいのかなと思いました。過剰接待された分をある程度考慮するなら、南アフリカの部分を蒲田にするとか。過剰接待はされたい。でもその結果つまらないものを面白いというのはちょっと違う。
クソなモノに対して南アフリカでもなく蒲田でもなく、これは六本木ヒルズでやるのにぴったりみたいなことを言い出した時が僕の死なのかもしれません。それはよくよく肝に銘じておきたいと思います。まあその、あるモノがクソかどうかを判断する能力の問題もあるので、そのへんのジャッジはある程度大目に見て欲しいところですけど。オタクジャッジは何事に対してもストイックすぎる。ほんとうに。
……これを書くことで過剰接待の芽を摘んでいるような気もしますが、まあそれはそれで。過剰接待とオタクの相性は悪そうです。
それじゃあまた。
弱者狩りの価値
ちょもすです。20代の僕もぼちぼち死を迎えそうなため、そろそろ何か動き出す必要性を感じてはおりますが、そんなわけのわからんことを考える暇があったらスタックしている原稿を消化するべきだということに気付き、それらをなかったことにする毎日です。そもそもじゃあブログなんかを書いてないで原稿をやれという話なのですが、人生に寄り道は必要です。いつもご迷惑おかけしております。
将棋熱
最近の将棋界では僕の敬愛するAbemaTVの企画で非公式ながらも藤井聡太四段が羽生三冠を破り、それはもう天才が現れただのなんだのとすごい盛り上がりなわけですが、実は最近僕も将棋をぼちぼち遊んでいます。というのも、4月の頭くらいに知り合いとノリで将棋を指してみたところ、やっぱり将棋って面白いよなあ、としみじみ感じたからです。
もともと僕は将棋小僧で、小学生のときには千駄ヶ谷の将棋会館の2階の道場に遊びに行ったりもしまして、初段を取る程度には頑張っていました。アマ初段というのは別段強いわけでもありませんが、興味本位で対戦を挑んでくる親戚のおじさん等にはまず負けないくらいの強さです。Hearthstoneで例えるとチルウィンドのイェティくらいの強さですね。
昔は将棋を指すために将棋会館まで行く必要がありましたが、現代はスマホでどこでも将棋が指せるようになっています。そんな中僕が最近対戦に使っているアプリが、日本将棋連盟公認の将棋ウォーズというアプリです。
対戦の時間設定がかなりカジュアルなので、他のゲームアプリと相違なく電車の中でプレイできたりして重宝しています。なんかこうして書いているとまた「日本将棋連盟の回し者乙」等といったコメントがつきそうですが、今回言いたいのはこのアプリの素晴らしさではなくて、このアプリ内課金のコンテンツがすげえ、ということなんですよ。
将棋ウォーズの課金システム
このゲームの課金システムは至ってシンプルです。ひとつめは、一日あたりの対局数制限を月額600円で解除するもの。画像でいうところのプレミアム(30日)です。まあよくあるやつですね。
ふたつめは“棋神”というシステム。最近将棋のAIがめちゃくちゃに強いことは皆さんもご存知かと思いますが、このゲームは課金して棋神=AIを召喚することで、対局中に5手のあいだ代打ちしてもらうことができます。試しに使ったことがありますが、強いです。めっちゃ強い。僕くらいの棋力同士の対戦で使うと子供同士の喧嘩に1分間ザンギエフが乱入するようなもので、勝負所で使うだけでめちゃくちゃ有利になります。
対局後、AIに特定場面の最善手を教えてもらえる“棋神解析券”なんかもあります。将棋の対局を課金で勝利するのはなんだかなあという人も、自身の棋力向上に役立てることができるわけです。正直うまくやるなあと思える課金体制なんですが、僕が仰天したのは最後の一つです。
“対戦相手の強さ「かなり弱め」選択権利(30日)”
もともと将棋ウォーズはアカウント設定から対戦相手の強さを「かなり強め」「少し強め」「おまかせ」「少し弱め」の中から選ぶことができるんですが、月額600円課金することで「かなり弱め」が選べるようになるというわけです。
いやすごいことですよ。これを始めて見たとき、対戦ゲーマーが嫌というほどTwitterで日ごろ目にする「初心者狩りはゲームを衰退させるからクソ」とか「上級者とばっかり当たるマッチングシステムだからこのゲームはクソ」みたいな言説に日本将棋連盟がいきなり顔面パンチを飛ばしたかのように感じました。
今皆さんがプレイしてる対戦ゲームに“対戦相手の強さ「かなり弱め」選択権”が課金アイテムで売ってたらどうなるか想像してみてほしいんですよ。初心者狩り目的のサブアカウントの存在が批判の矛先になっているゲームはそう少なくはないと思いますが、そこに“対戦相手の強さ「かなり弱め」選択権”があったら暴動が起きそうじゃないですか?
弱者狩りの価値
でも冷静に考えてみると、これって結構すごいことだと思うんですよね。対戦ゲームにおいて放置されがちな初心者狩りに対してちゃんと向き合っているというか。
強者との対戦よりも勝つことそのものが楽しいユーザーの存在を認め、そのうえで「弱い人間と戦うことに月額600円の分が価値があると考える人間も存在しうるだろう」と、そう宣言しているわけです。「強者との戦いから逃げる奴は対戦ゲームに向いていない」なんて吹聴して回る人よりも、よほど説得力があると思いませんか。
この弱者狩りシステムが協議のうえ成立したものなのか、実験的に導入されているものかはわかりません。ですが、多くの対戦ゲームよりも圧倒的に歴史の長い将棋という対戦ゲームで、このシステムが受けいれられた、あるいは実験された事実は知っておいてほしいし、何かを考えるきっかけにはなるんじゃないでしょうか。
……これ以上踏み込むと僕がインターネット串刺しにあいそうので特に結論は出しませんけどね。こういうところが「ちょもす変わっちまったな」って言われる所以なんでしょうね。いやいやただの成長ですよ。僕も幾分眉間のしわが増えました。
それじゃあまた。