chomoshのブログ

だいたいゲームのこと。

マンハント

ちょもすです。

 

 

面白かった。実話を基に爆弾魔が何を考えていたのか、FBI捜査官の立場から迫っていく話。

 

爆弾魔のテッドさんが愛おしいのよ。こんなこというと僕がただの危険人物なんだけど、少なくともこの物語におけるユナボマー(=テッド)に対する共感は留まるところを知らない。

 

このお話で実に印象的なのは、この物語中でクソ野郎がクソ行動するたびに昇進したりとか、幸福に見えるんですよね。家族を見捨てると事件の手がかりが見つかったり、正しかった捜査を否定し続けた奴らが成果を自分のものにできたり、権威ある学者ほど横柄で楽しそうにしてたり、妙に性的な学者のお姉ちゃんと不倫すると最後いい感じで終わったり。

 

もう全部皮肉。そして実直に、少しだけコミュニケーション能力に乏しく生きた天才は全て裏切られ続けて、なんのいい思いもできないまま終身刑。悲しすぎる。でも社会ってそんなもの……なのかもしれない。

 

物語的な脚色は多いし、鵜呑みするのは危険。けども、社会に対する「やってられっか!」的な思いをテッドに仮託するには十分な物語。200点。少なからず社会に対して疎外感を感じる方におすすめ。

 

 

 

それじゃあまた。